映画『ノクターナル・アニマルズ』総合評価とあらすじ・ネタバレ感想

映画『ノクターナル・アニマルズ』総合評価とあらすじ・ネタバレ感想についてまとめています!

それでは、どうぞご覧下さい。

映画『ノクターナル・アニマルズ』の総合評価&あらすじネタバレ

総合評価:80点/100点

『ノクターナル・アニマルズ』はアメリカでは2016年11月18日、日本では2017年11月3日に公開された、トム・フォード監督・脚本のドラマ・スリラー映画です。

世界的有名なデザイナーであるトム・フォードの2作目の監督作品という事で注目されていましたが、前作「シングルマン」とは打って変わってダウナーな作風になっています。

主人公のスーザンは過去に芸術家を目指していましたが今はアートディーラーとして成功を収め、豪華な家に住み裕福な暮らしをしています。しかし夫とは上手く行っておらず、剰え夫は他の女性との不貞を隠そうともしません。

そんな日々の中スーザンの元に荷物が届きます。それは作家を目指していた元夫からでした。中には「昔とは変わっている。感想を聞かせて欲しい。」と書かれた手紙と、今後出版されるという小説が入っています。

冒頭に”スーザンへ捧ぐ”と書かれたその小説を、彼女は夜な夜な読み進めます。

場面はスーザンが読んでいる小説の中に移ります。

ヘイスティングス家の3人は旅行の為車に乗って移動中、可笑しな走り方をしている車に遭遇します。

不信に思いつつもその車を追い越しますが、車はヘイスティングス家の車を追い越したり、物凄いスピードで追い掛けて来たりと煽り運転をやめません。

遂には車体同士をぶつけられ、危機を感じた一家は急いでその場から逃げようとしますが、相手の車に無理矢理車道前に入られ止められてしまいます。

車に乗っていた3人の男たちは、「ヘイスティングス家の車がぶつかって来た。これは事故なのだから警察に連絡するのが筋だが何故逃げるのか。」と言い掛かりをつけて来ます。

話をしようと仕方なく車を降りた夫のトニーは、男に話を合わせ警察に連絡をする為電話がしたいと伝え、男達は案内をかって出ますが、逃げる可能性があるので妻と娘を自分達の車に乗せると言い張ります。

それはできないと拒否をしている間に、男2人が妻と娘を拉致し、車で走り去ってしまいます。

残った男に無理矢理自分の車に乗せられたトニーは何処へ向かうかも告げられずに車を運転しますが、何もない夜の草原に置き去りにされてしまいます。

翌日、トニーは何とか歩いて近くの民家に逃げ込み警察へ電話を掛けて事情を説明します。やって来た警察官と共に昨晩トニーが来た道を戻ると、その近くでは裸体にされた妻と娘が抱き合う格好で死んでいました。

トニーは後日改めて警察に捜査依頼をし、直近で事件を起こした男2人とその仲間である男(内1人は事件に巻き込まれ死亡。)が、今回の事件に関わっていると突き止めたトニーとボビー警部補は状況証拠を使って起訴しますが、証拠不十分として不起訴にされてしまいます。

確実にこの2人が犯人だと分かっていますが、証拠が少なくどうしうようもない状況になったトニー達は、自らの手で2人に制裁を加える事を決意します。

場面は現代のスーザンに戻り、彼女は元夫であるエドワードの事を思い出します。

高校時代同級生だった2人は、スーザンがNYで大学院に通っていた時に再会し、お互い惹かれ合い結婚する事になります。

その事を母に報告するスーザンでしたが、古典的で差別主義者の母は「裕福に育って来たお前は、夢を追うエドワードとの生活にはきっと耐えられなくなる。お前は私に似ているし、いつかきっと彼を傷付ける結果になるから結婚だけはやめろ。」と忠告をします。

母の事を軽蔑し、母のようにだけはなりたくないと思っていたスーザンは、母の忠告を押し切り結婚しますが、

小説家の夢を追うエドワードの才能を信じきれず仲が抉れて行きます。

そんな中エドワードの子供を宿しますが、後々現夫になるハットンに立ち会ってもらい中絶手術を受けますが、その場面をエドワードに目撃されてしまい、2人の関係は完全に終わってしまいます。

そんな過去と、小説を書く時自分の事を書きがちだったエドワードの小説を読み、これはエドワードが自分に対して恨みを持っていて、復讐の為に書いたのかもしれないと思いますが、彼女はエドワードに感想を伝える為会う約束を取り付けます。

当日、彼女は洒落た店でエドワードを待ちますが、いつになっても彼は現れませんでした。

映画『ノクターナル・アニマルズ』の感想、ここが良かった

この『ノクターナル・アニマルズ』という作品は、「ミステリ原稿」という1993年の小説を原作にしており、その中のタイトルは”スーザンとトニー”となっています。

この映画、純粋に観進めて行くと結末で全く意味が分からなくなるのですが、小説の読み手がスーザンである事、エドワードが昔は小説を書く上で自分の事を題材にしてばかりだった事、今回は手紙で「昔とは違う」と書いている事から分かるように、昔のエドワードしか知らないスーザンによって小説の主人公であるトニーがエドワードとして登場します。

視聴者は勿論スーザンの読む小説のイメージを見せられるので、スーザンと同じように”エドワードが書いたエドワードの話”として内容を理解して行きますが、実際は、母のようにはなりたくないと言っていたスーザンに対して「今のままではそうなる」とエドワードが警告している内容になっています。

それを踏まえた上で、スーザンにメッセージが伝わったかどうか確かめる為にエドワードは感想を求めますが、スーザンには全く伝わっていなかったので、彼は当日会いに来ないというオチになっています。

勿論スーザンを中心にしてスーザンが話を進めていくので当然なのですが、途中現実世界のシーンで”復讐”と書かれたアートが出て来るなど、様々なミスリードがあります。

この辺りの描写が非常に上手く、あらゆるアンテナを張り巡らせていないと結末が釈然としません。

映画『ノクターナル・アニマルズ』の印象に残ったセリフ・シーン

小説の中で妻と娘が裸で抱き合い死んでいる場面から、現実世界でスーザンの娘が恋人らしき男性と裸で抱き合って眠っているシーンに移る場面がありますが、小説内の理不尽と暴力に溢れた描写が現実世界にも侵食しているようで非常に不穏感を煽ってきます。

又、スーザンが日々のストレスから不眠症になっているのですが、兎に角画面内が不穏に満ちています。

監督のデザイナーらしさが発揮されている色彩豊かな場面も非常に多い分、赤という強い色が強烈だったり、打って変わって雨の降る夜に佇むスーザンの場面など、終始不穏で不安定です。

スーザンの陥っている状況と、そんな状況で小説を読んでいる心象などが上手く表現されているところが素晴らしいです。

映画『ノクターナル・アニマルズ』はこんな人におすすめ

監督の前作「シングルマン」を観た人、ミステリーモノが好きな人、作品を観た後で考察をするのが好きな人などにおすすめです。

映画『ノクターナル・アニマルズ』感想まとめ

スーザンの回想シーンの中でエドワードは「誰かを大切に思うなら、愛しているなら、簡単に手放してはいけない」と告げます。

お互いが長く一緒にいる事、相手の事を誰よりも大事に思い続けるという事は並大抵の努力では難しいと思います。

しかしエドワードは長い時間を掛けて、スーザンの為にこの小説を書き上げます。

それはきっと”簡単に手放さない”という思いからだったのだろうと思います。

誰かに思いを伝える事は難しく、時に遠回りな方法になってしまう場合もありますが、それは相手を大切に思えばこそなのだろうな、という事を鑑賞後しみじみと考えてしまうような作品になっています。

映画『ノクターナル・アニマルズ』はAmazonプライムビデオで視聴可能

映画「ノクターナル・アニマルズ」は、Amazonプライムビデオで見ることが可能です。

以上、「映画『ノクターナル・アニマルズ』総合評価とあらすじ・ネタバレ感想」という記事でした!

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